2012年6月11日月曜日

ドイツ、ポルトガルに辛勝

ほぼ全てを表裏2面から語らねばならないような試合だった。
とにかく初戦で勝ち点3を取った、
そのことは絶対的に評価できることなので、
表裏2面と言っても良い所:悪い所=6:4か7:3で
書いていることを始めに断っておいて、と。
 
そんなわけだが簡単に言えるところから言っていくと、
とにかく左サイドは酷かった。
ポドルスキーとラーム。
この2人は予想通りの滅茶苦茶っぷりだった。
ここはもう100パーセント良い所なし。
 
ドイツの選手は全体的に体が重そうだった。
ドイツ代表と言えば予選ラウンドの初戦から
トップコンディションを持ってくることで有名だったが、
ついに路線変更したのかもしれない。
さすがに今のサッカーでは
それでは最初から最後まで持たないと、それは明らかなので。
だとすれば初戦でコンディションの調整が上手く行っていなくても、
決勝ラウンドに合わせての事であるとして、良い方に捉えることができる。
 
特に重かったのはゴメス。
肝心な場面で決めてないと散々に書いたが、
この日は肝心な場面で決めてくれた。
全体を通して言えばボールに全然追いついていなかったり、
後ろ向きに走る相手ディフェンダーさえ振り切れなかったり、
ゴメスこんなに鈍足だったか?という場面多々だったが、
とにかく決勝点を取った、それだけで十分。
 
最初の5分か10分くらいまでは
エジルが上手くなったなあ、と見ていたが、
それ以降はパッタリ消えていた。
同じレアルマドリード組ならケディーラの方がコンスタントに活躍していた。
この日は非常によく周囲が見えていて、
攻守に渡って影の功労者だった。
相方のシュバインシュタイガーはチーム全体の体の重さ以上に
やはり何か本調子ではないのではないか、
と思わせる節があったが、杞憂であることを祈ろう。
 
右サイド、この日はロナウドを抑えるという大役があったせいもあり、
攻撃ではそれほど効果的な動きがなかった。
ミュラーはやはりもっと中目に入ってこそ足元の上手さも出て、
持ち味を十分に発揮できるタイプ。
センタリングを上げるだけの仕事ではもの足りないというか、
そういう風にさせられていたのかもしれないが、ともあれ。
ボアテングは常にロナウドに気を配っていなければならなかったので
攻撃時にサポートに上がり辛かったというのも
ミュラーの仕事が限定されてしまった理由であったろう。
 
最後のぺぺのシュートを止めたとノイアーが持ち上げられたが、
あれは正面に蹴ったぺぺのミス。
シュートコース的には股抜きを狙ったのかもしれない。
ノイアーはそれでもノイアー。
普通のキーパーならそれで良かったろうが、
というかちゃんとコースに蹴れば決まっていたので、
ノイアー自身も言うように運もあった。
 
この日手放しで良かったのはセンターバックの2人、
特にフメルスの方。
ドルトムントの時よりも良かったんじゃないかな。
当たり日だった。
一対一はほとんど全部勝っていたのではなかろうか。
これだけセンターバックに強いのがいると、
いかに他の選手が調子悪くてもチームは安定する、と、
そんないいお手本だった。
 
次はオランダ戦。
これも表裏2面から語らなければならない話になって、
というのも上の試合の前に行われたデンマーク戦で、
オランダがまさかの敗戦を喫してしまったから。
オランダはドイツに勝ちに来る。
ドイツとしてはそんな相手の状況や心理を上手く利用できるか、
という点がキーになってくる。
オランダは特に調子が悪かったとかではなく、
攻めても攻めても点が取れなかったという状態なだけだったので、
ドイツが昨日のような、
実況にこの2年間は忘れろと言われてしまう様なコンディションでは
間違いなく押し切られてしまうだろう。
それでも最終戦のデンマークに勝てばおそらく大丈夫であろうし、
酷い試合内容で精神的に響くような展開以外なら
それなりに妥協もできる。
アドバンテージはドイツにあるわけだが、さてどうなることやら。
左サイド、何とかしてくれ。

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