2011年9月9日金曜日

あの肉を食べるのはあなた

ベルリンに意外にこれはない、
というものの一つにすき身の肉がある。
日本だとスーパーの肉コーナーにパックされているあれ、
カレーの中に入れるあれ、
吉野家とかで出てくるあれ、
ひいては焼肉で焼くあれ、
あれはどうも日本式らしい。

事の発端の疑問はこうだった。
牛肉の本当の柔らかさってどんなものだったか、
牛肉ってもっと柔らかかったような、と。
ドイツの牛肉が硬いと言っているのではない。
牛肉をステーキ状で買ってきて焼くのだが
牛肉は半生でもOKの半生の加減が分からないので、
いつも安全策としてしっかり焼いてしまう。
結果いつもステーキっぽくない仕上がりになってしまうのだ。
ウェルダンもステーキに違いないが自分の中のイメージとして。
いつか確認のためレストランに行こう行こうと思いつつ
ずっと先延ばしになっている。
10ユーロか+アルファの値を出せば
それなりにいいステーキが食べられそうだが、
これだとどうももっと安い値段で済ませようと
いう気になってしまうもので。

スーパーでパックで売られているもの、
スーパーの肉屋で頼んで手に入るものは、
自分が買う200~300gの場合、
塊状のところから切り分けてもらいステーキ状、
これより多く買う場合は塊のまま。
その他挽き肉状、
牛肉の場合これにグラーシュ(グラシュ)で分かるだろうか、
シチューに入れる角切り状、
といった形態のものばかり。
それより薄い場合はハムになってしまう。
この前缶詰に入った角切り状の牛肉を食べて、
その時、そうそう牛肉ってこういう風に柔らかいものだよ、
と思ったことから上の疑問、引いては
最初の認識に繋がっていったのだった。
そう言えばすき身の肉ってこっちでは見たことがないな、と。

「すき焼き」という語の起源の説の一つに
すき身にした肉を使ったこと、というのがあるらしいが、
自分はこれに一票。
考えてみれば焼肉も独特。
肉だということで今まで気にもしたことはなかったし、
ドイツ人はバーベキュー好きなので
イコール焼肉図式が頭の中に自動形成されていたようだが、
バーベキューはステーキとか、むしろ丸焼きみたいな
ガッツリとした焼き方、やはりすき身ではない。
だが日本独特と書いてしまうと限定しすぎ。
中華料理屋に行けばドイツでもすき身の肉が出てくるので。

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