2012年4月2日月曜日

VS ルービックキューブ その10

自分が覚えた解法はかなり一般的なもので、
最初のステップを自分は機械的に解かないが、
それ以降の5つのステップ、
そしてもし最後の仕上げのステップも機械的とすれば
計6つのステップにそれぞれの操作の仕方があって、
それを用いることでどんな状態で渡されようとも
キューブを完成させることが出来る。
全行程は大体100以上の手数、
平均とかは数えたことがないので分からないが、
150は多分行っていないと思う。
120か130前後のように感じる。
 
どんな状態でも20手以内で解けるという調査結果からは
ほど遠いが、6つの操作の仕方(と場合によっては
その左右対称で動かす仕方)を覚えるだけ、
それで全てに対応出来るのだから悪くはない。
 
が、世の中にはさらに凄いことを考える人間がいるもの。
自分がやるようなやり方だと同じステップ内で
何回か同じ操作をしなけれならないのだが
(例えばステップ4、5、6では3つのキューブが
組になって同時に変化するが
4つ違っていたり2つしかずれていなかった場合など)、
そういう状態を一気にステップ完了の状態まで持っていく
いわば短縮方法を開発しているのだ。
1度に同時に揃えて行くキューブの数を増やすことで
短時間あるいはより少ない手数で完成させることが出来る。
これはすなわちルービックキューブをいかに早く完成させるか、
という場面(競技)で使われる方法である。
ステップも3つ、確か同ステップの反復もない。
おお、それはそっちを最初から覚えた方が
いいんじゃないか、と思われるかもしれないが、
一気に揃えて行こうとすると今度はその分多くの
動かし方のパターンを覚えていく必要があって、
こういうことをやっている人たちは
実に119パターンの動かし方を暗記しているのだそうだ。
この中には左右対称の動かし方もあって、
実際そこまでの数ではないにしても、
一つ一つの動かし方における操作の手数も多い。
(詳しくは「スピードキューブ」で検索のこと)
 
Youtubeとかに上がっている早解きの動画、
ああいうのを見てルービックキューブは頭がいい人なら
考えて解けるんだ、と錯覚する人を出せるくらい、
119パターンも動きを覚えていると
「自然に」キューブが動いて揃っていく(ように見せられる)。
 
で、人間の脳みそってのは面白いもので、
ルービックキューブを闇雲に動かしている内は
一向に動き方が想像できなかったりするのに
(何がどうなるのか、どこがどう動くか等々)、
動かし方が分かって、それを反復している内に、
何となくだけれど、感覚としてこうだからこうなる、
というのが本当に薄っすらと分かるようになる。
こう、何というかシナプス的な何か。上手く言い表せないが。
スピードキューブのサイトに行くと、
そういう感覚が言葉になっている。
最初読んだときとかは全然分からなかったり、
まあ、そんなもんか、で捉えていたりしたけれど、
揃えられる様になってちょっと経ってみたら、
何となく分かるような感じがしてくる。
この「感じ」というのは、言っている事が高度で分からない、
ということであって、高度さ(あるいは逆に自分の持っている感覚の
方の荒削りさ、と言うかそういうこと)は分かる。
で、何よりもそういう感覚が分かるということが分かる。
その感覚は今の自分は持っていないけれど、
持っている人がいることは想像できるようになるというか、
その感覚の存在が分かるようになる。
(擬似)思考の質を結局量でカバーすることになった
チェスコンピューターとはやはり違うわけ。
人間の脳みその中では質と量はそんな分離していないので。
自分は119パターン覚えてもいないし、
まして反復練習もしていないので
まだ何とも言えないけれど、
少なくともある程度は「考えて」=「仕組みや変化を
頭の中で想像しながら」解いているのと
実際上区別されない状態という可能性が見えてきて、
こういう言い方をすればいいのかもしれないけれど、
「自在に」キューブを動かすことが出来るようになる
のではないかな、なんて思うのだ。
 
というわけで、論理的思考能力や空間把握能力によって
ルービックキューブを解くというずっと当初にあった目標(?)
を目指すなら、すべきことは正しく動く動き方を
ひたすら反復練習する事なのではなかろうか、という結論。
 
ひたすら文字ばっかりの説明を10記事も
読んでくれた人がいたら、どうもありがとう。

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