2009年9月29日火曜日

今日あったばかりのこと2(文字だけ)

3日予期せぬスペースが出来たので、
一冊本を読むことにして、
それが終わったのが月曜の朝4時。
出かける準備を整え、
真っ暗な中、道をひたすら進む。
さすがに誰も居ないだろうと思いきや、
さすがに人は居た。
ドイツ人の朝は早い。
パン屋は朝6時から、
地下鉄のパン屋に至っては朝4時半から
開いているところも(もちろんその分夜も早いが)。
とはいえ、さすがにそんなに早くに
散歩している人は少数で、
人はいなかった、と書いて差し支えない程度。
が、外国人局に近づくにつれ、
人がちらほら増え始めた。
結局着いたのは5時を少し過ぎた頃だったが、
既に30人はいたであろうと思う。
閉ざされた門の前に列。
 
5時半くらいにその門の向こうのランプが
煌々と輝きだした。
これは別に誰かが来たというのではなく、
開館時間から準備時間と逆算した
結果のタイマーだろう。
外はもちろんまだ暗い。
夜空には星が見えていた。
この日、自分は今年初めてコートを着た。
これは冬場でも過ごせるやつ。
だが気温10度を切る中の長居は
やはりちょっと寒く、
厚手の靴下を履いてくれば良かったと
少し思った。
しかし列を離れるわけにはいかないので、
トイレに行かなければならないような
ことにならないよう願うのみだった。
体を温めるために軽く空気椅子みたいな
ことをしたり足を動かして対処。
 
ずっと待つ。
 
6時くらいからちらほら中に動きっぽい
雰囲気がしてきて、
あるいは並んでいる人々が
そういう雰囲気になって、
6時15分くらいだったと思うが、
門が開いた。
門が開いても、そこから
入り口までちょっとしたスロープになっている。
そこまで歩いていくのだが、
少しでも順番を早めたいと
気が急く人が後方からダッシュし始める。
さっきまでの列はこの時点で台無し。
せいぜいここまでのちょっとした
良好なスタートポジションだったと
言ったところだろうか。
 
この頃から段々日が明けてきた。
 
結局入り口が開いたのは
7時を過ぎてからだったと思うが、
その間、何度か様子を見に来ている振りを
しつつ列に割り込む人間や、
先に並んだ知り合いに(おそらく携帯か何かで
連絡を取って)合流する人間、
等々散々自分勝手な様子を目の当たりにする。
こういうの見てると、
そりゃ、海外で揉まれりゃ強くなりもするわな、
と思うが、自分のちょっと前にいた黒人の人なんかは、
知り合いに、「ヘイ、ちょっとそこ入れてくれよ」
的なことを言われても屹然と「悪いな、後ろに並べ」
的な返しをしていた。
その高いモラルはリスペクトに値する。
 
入り口が開けば開いたで、
想像通りの阿鼻叫喚。
パニックというか地獄が待っていた。
苗字の頭文字で3グループに分けられているのだが、
自分の苗字は幸い、一番奥の、
かつ、一番空いているグループだったので、
11番目を手にすることが出来た。
ひょっとするとこの頭文字システムを知らず、
入り口に近い他の2グループに混ざって、
知らずに整理券獲得争いをしていた人も
いるかもしれない。
それくらい自分のところは空いていたし、
それくらいほかのところは酷い有様だった。
押し合いへし合いどころか、潰し合いだった。

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