2011年7月24日日曜日

防衛本能寺の変

今日は生まれて初めて蜂に刺された。そんな話。

ベルリンは昨日までまたも間断なく雨が降り続き、
気温がガクッと下がった。最低気温で10度とか11度とか。
今日は久しぶりに晴れたのだけど、
そうなると活発化するのが蜂たち。
今日は大学まで行って本の返却と貸出をしてきたのだが、
そのついでにちょっと街を歩きつつ、
来週教授の家に持っていくワインを探すなどしていたのだ。

その時は地下鉄3駅分歩いたのに何でもなかったのだが、
自宅の最寄り駅まで戻ってきて、
そこにもカールシュタット(そこまで高級でないデパート)が
あるので、一応そこも覗いてみる事にしたときのこと。
ワインを物色しつつ、ふと肘を抱えるような格好で
右手は左の脇の裾を掴もうとしたとき、
手のひらの親指の付け根にズキっと針が刺さった感覚がした。
針仕事などもう随分していないが、
今日は色々なところを見て回ったし、
その時何か引っ掛けたか?と半分は気のせいの積もりで
手を上げてみてその下からミツバチが出てきたときは
さすがにちょっと焦った。
蜂に刺されるなんて30年近く生きてきて初めてのことだった。

しかし気温が低いためか、自分を刺した蜂は飛び立とうとせず、
ずっと自分の服の周りを這っていた。
息で吹き飛ばそうにも食らい付いて離れてくれない。
そうこうしている内に背中に回られてしまったので、
カールシュタットからなるべく急いで出ることに。
決着は外でつけようか。
いやいや、ただ単にデパートの中で服を脱げないってだけ。

外に出て、脇の道に入り、
バックを下ろして上着を脱ぐ。
まだ引っ付いてやがりましたよ、と。
服をバサバサやると蜂が取れたかどうかの確認もしづらいので
今度こそは思いっきり息で吹き飛ばしてやった。
が、信号を渡ったところで(多分)同じ蜂が
また自分めがけて飛んできやがりましたので、
今度は上着をバサバサやって追い払った。
もうそんな気温でもないのにTシャツ一枚で
何故か上着をバサバサやっている自分の姿に
街の人たちは注目を惜しまなかった。
取り敢えず早足と小走りを織り交ぜつつ家路を急いだ。
そこから自宅までは100mあるかないかくらいだが、
途中また蜂の姿が視界に入ることがあったため、
アパートの入り口、自宅の玄関前の2度、
かなり入念に上着や荷物をはたいてから入った。
これで蜂を完全に巻くことに成功はしたが、
今日はコインランドリーにも行ってこなければならなかった。
出る足が重かったことは言うまでもない。

怪我の程度だが、これは驚くほど大したことはなかった。
ちょっとの間水ぶくれみたいになっていたが、
それも本当に小さなもので、本当に刺されてのものなのか
疑わしくなるほどだった。すぐ消えて、
今はそこにコンパスの針が刺さった跡のようなポチが
手の小さなしわの上に出来ているので、
ああ、刺されたのはここか、と分かる、そんなもん。
手を動かすとまだたまにチクッとすることがあるが、
刺された直後からしても特に腫れたりはしなかった。
この程度だと、もしかすると前にも刺されて
ただ自覚がなかっただけということがあった可能性もある。
上着をバサバサやっていたときに
チャックが手の甲に当たって出来た傷の方がよほど大きい。

ちなみに。
一匹だけ、かつ這っているだけなら叩いて殺せば良かったって?
そんなことをしようものなら白い目で見られることは必死。
動物愛護精神の過てる拡大解釈の結果、で。
だからこそ毎年秋口には飽きもせず騒いでいるにもかかわらず、
蜂たちはのうのうとのさばっているというわけ。
困ったもんだ。

だが今ちょっと調べてみた。
自分が蜂に好かれるのは、
どうも着ている服の色に原因があるようだ。
蜂は黒い服に寄ってくるらしい。
と、今ハンガーに掛かっている服を見たら、
8分の7が黒ないしは黒っぽい色だった。
10月まで着られる服が一着しかねえ(笑。
月曜あたり何とかしようと思った。

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