2011年9月14日水曜日

でくわす

ドイツのシステムで気に入らないものの一つに、
不在時に宅配便を隣近所に預けられてしまう、
というのがあったことを思い出してもらおう。

取りに行く方にも取りに来られる方にも不評を
博しているこのシステムは、隣近所との間に
トラブルがあった場合、なおさら気まずくなる。
日本のように配達の時間が指定できるならいいが、
そんな便利なシステムはない。
それでもアマゾンのように決まった配送業者を
使ってくる荷物の場合、よほど遅い時間の発想でなければ
次の日に届くことは分かるし、
業者の巡回コースがある程度決まっているのかな、
着く時間も大体同じ時間帯になることが経験で分かるようになる。

個人的な事情、すなわち7月末の階下への雨漏りの件だが、
それがあって以来、荷物の受取は逸せない事柄となった。
一定確率でその人のところに預けられてしまう。
事件が解決したならまだいいのだろうが、
あの後何か有耶無耶になっていて、
結局まだ何も生じてはいない。
階下の人もそろそろどうなってんだと思う頃だろう。
あるいはとっくに思っていることだろう。
シャワーやトイレ中でも不在扱いになるのはもちろんなので
生活のリズムも調整が必要となる。
テレビはヘッドホンしながら見ているので、
荷物が来る日はテレビも見れない。

そんな風にして今日もまた無事荷物を受け取ることに成功。
‥したわけだったが、出かけ頭、階段を降りていった所で
丁度その階下の住人が部屋から出てきて遭遇。
仕事はスポーツインストラクターか何かなのかもしれない、
との印象を受ける体操選手のような筋骨隆々な男性だった。
鍛えていないと有り得ない二の腕の太さをしていた。
一言で言って、さわやかなスポーツマンタイプ(あるいは二言)。
年は自分より若いだろう。
何かにつけてこちらのドイツ語の理解不足を
盾にとるドイツ人にいい人間がいた試しはないが、
まあ、悪い人間ではなさそうでちょっと安心したことはした。
天井に染みが出来たとか聞いていて、
そういう場合、加害者が自分で塗り直しするものらしいが、
あれだったら彼が自分でやった方が
よほどいい出来になるに違いない。
今日聞いたところではその後特に水は来ていないとの話。
あの後もそれなりに雨は降って、
自分の部屋の湿度の高さを実感する度に
また階下から苦情が気はしまいか、
気を揉みはしないが居留守を決める覚悟はしていたりした。

だが大家さんに連絡は取ってみることにした。
いい機会だ。
っていうかこれから雪が降ったらどうなるかと。
現在返事待ち。
返事が返って来たら
賃貸契約並みのカチッとしたドイツ語で経過報告を
書いて彼のポストに投函しておいてあげようと思った。

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