2010年7月1日木曜日

私的ドイツ代表の楽しみ方 part3: 守備的MF

いわゆるボランチ。
左にシュバインシュタイガー、
右にケディーラ。
 
シュバインシュタイガーの方は代表歴も長く、
よく知られた選手かと。
ドイツ代表にはバイエルンからの選手が多く、
彼らは「バイエルン・ブロック」と呼ばれたりする。
その中でも個人的には好きな選手である。
最近はクラブでも代表でもボランチをやるが、
そもそも攻撃的MFだったし、
キックの技術の高さは変わらず。
中盤構成の力を身に付け(あるいは磨き)、
ひょっとしたら新キャプテンはこの人かとも思っていたが、
まあ、それはそれ。
 
ケディーラの方はというと、
その前キャプテンである怪我をしたバラックの代わりとして
抜擢された選手。
正直言って普段のプレーは知らないが、
代表での様子を見ていると、バラックよりも上がるわ上がるわ。
ペナルティエリアの付近および内部、
それも相手ゴールの方で目立っている。
もう少しシュートが決まると、
本人としてもチームとしても万々歳ってとこかな。
というわけで、こちらもシュバインシュタイガー同様、
攻撃型のボランチである。
 
ドイツ代表にはこの大会が始まる前多くの怪我人が出たのだが、
その中で最も痛手と言われたのがもちろんバラック。
バラックは確かに現在ドイツで一番のプレイヤーであろう。
そのことは前置きした上で、あえて言わせてもらうなら、
自分はバラックがいないことは実はそれほど大きな問題では
ないと思ったし、今もそう思っている。
というのも、最近のドイツ代表の試合では、
バラックはボランチで起用されていたのだが、
彼はやはり攻撃的MF、あるいはタイプとしては
それより前のそれこそFWという選手で、
そこでこそ相手にとって恐さを発揮すると思うから。
だが今のドイツにはFWは専門でいい選手が揃っているし、
攻撃的MFの中央、いわゆるトップ下にはエジルがいる。
そんなわけで、バラック不在の影響は
むしろメンタル面かな、と。
ドイツのサッカーではボランチもキーパー並みに
重視される(=色々注文が多い(笑))ポジションである。
ここの人材はそれなりにいるはずなので。
 
興味深いのは、昨日の話との兼ね合いで言うと、
(おそらくは唯一の)不安材料がDFであるにもかかわらず、
ボランチ2枚が両方攻撃重視で構成されていること。
この辺りにレーブの考え方がよく出ていると
自分なんかは思う。
そしてまた逆に、そんな構成だからこそ、
守り勝つなんてことはそもそもできないはず。
アルゼンチン戦はこの辺りがキーになりそうである。
 オシムなら「コンプレックス」と呼ぶ事象が、
ドイツにもやはり幾分かある。
ドイツ代表もまた強い相手との試合の経験が少ない。
だが、日本のマスコミがそう信じさせたがっているような、
「『本当は相手はそこまで強くない/自分たちは
自分たちが思っているより強い』、と信じること」
が問題なのではなく、
相手のレベルいかんに関わらず自分たちのサッカーが
同じように出来るか、それが問題なのだから。

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