いわゆるボランチ。
左にシュバインシュタイガー、
右にケディーラ。
シュバインシュタイガーの方は代表歴も長く、
よく知られた選手かと。
ドイツ代表にはバイエルンからの選手が多く、
彼らは「バイエルン・ブロック」と呼ばれたりする。
その中でも個人的には好きな選手である。
最近はクラブでも代表でもボランチをやるが、
そもそも攻撃的MFだったし、
キックの技術の高さは変わらず。
中盤構成の力を身に付け(あるいは磨き)、
ひょっとしたら新キャプテンはこの人かとも思っていたが、
まあ、それはそれ。
ケディーラの方はというと、
その前キャプテンである怪我をしたバラックの代わりとして
抜擢された選手。
正直言って普段のプレーは知らないが、
代表での様子を見ていると、バラックよりも上がるわ上がるわ。
ペナルティエリアの付近および内部、
それも相手ゴールの方で目立っている。
もう少しシュートが決まると、
本人としてもチームとしても万々歳ってとこかな。
というわけで、こちらもシュバインシュタイガー同様、
攻撃型のボランチである。
ドイツ代表にはこの大会が始まる前多くの怪我人が出たのだが、
その中で最も痛手と言われたのがもちろんバラック。
バラックは確かに現在ドイツで一番のプレイヤーであろう。
そのことは前置きした上で、あえて言わせてもらうなら、
自分はバラックがいないことは実はそれほど大きな問題では
ないと思ったし、今もそう思っている。
というのも、最近のドイツ代表の試合では、
バラックはボランチで起用されていたのだが、
彼はやはり攻撃的MF、あるいはタイプとしては
それより前のそれこそFWという選手で、
そこでこそ相手にとって恐さを発揮すると思うから。
だが今のドイツにはFWは専門でいい選手が揃っているし、
攻撃的MFの中央、いわゆるトップ下にはエジルがいる。
そんなわけで、バラック不在の影響は
むしろメンタル面かな、と。
ドイツのサッカーではボランチもキーパー並みに
重視される(=色々注文が多い(笑))ポジションである。
ここの人材はそれなりにいるはずなので。
興味深いのは、昨日の話との兼ね合いで言うと、
(おそらくは唯一の)不安材料がDFであるにもかかわらず、
ボランチ2枚が両方攻撃重視で構成されていること。
この辺りにレーブの考え方がよく出ていると
自分なんかは思う。
そしてまた逆に、そんな構成だからこそ、
守り勝つなんてことはそもそもできないはず。
アルゼンチン戦はこの辺りがキーになりそうである。
オシムなら「コンプレックス」と呼ぶ事象が、
ドイツにもやはり幾分かある。
ドイツ代表もまた強い相手との試合の経験が少ない。
だが、日本のマスコミがそう信じさせたがっているような、
「『本当は相手はそこまで強くない/自分たちは
自分たちが思っているより強い』、と信じること」
が問題なのではなく、
相手のレベルいかんに関わらず自分たちのサッカーが
同じように出来るか、それが問題なのだから。
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